レポート

Cost Management−コストマネジメント

近年、プロジェクトコストの最小化と透明化の重要性が増しています。こうした状況を踏まえた上でのコストマネジメントのキーポイントは、3点あります。1 プロジェクト早期において、建物グレードなどのクオリティを踏まえた目標コストの設定とその適切な配分を行うこと。2 発注段階において、状況に応じた様々な発注方法を戦略的に駆使することによるコスト管理。3 施工段階における追加・変更工事コストのトラッキングおよびその支払い管理などのトレーシングです。

コストマネジメントの流れ

初期段階における、明確な目標設定とコストの把握

 日建設計では、プロジェクト初期段階にクオリティに即したぶれの少ない目標コストを把握するため、ブリーフィングや概算コストツールを導入して
います。
 クオリティとコストとの比較・調整ツールとしては、コストとグレードが視覚的に判断できる「スペックシート」を使用しています。これは、要所となる箇所別に仕様やグレードをイメージ別に示し、コストの目安を併記したもので、コストとクオリティのバランスを視覚的・定量的に判断することができます。
 また、概算コストに関しては、建物種別やグレード別での想定コストを長年培ってきた多種多様なノウハウと最新の建設費動向を踏まえたデータベースを基に、精度の高い想定コスト概算ツールを使って算出しています。

スペックシート

状況に応じた柔軟な対応が可能な発注戦略

発注戦略は、目指すべきクオリティが確定した後、最もコストインパクトの大きい戦略決定となります。「競争⇔特命」、「一括⇔分離」などのいくつかの組み合わせを選択し、スケジュール・クオリティなどの制約下で、最も有効な戦略をプロジェクトごとに導き出す必要があります。
ある改修プロジェクトにおいては、クライアントの要請により当初、特命による一括方式を想定していましたが、その後、コスト条件との不整合により競争コストオン方式による発注方式へ変更を行い、コスト条件の達成を可能にしました。
一方、発注の変更やコストオン方式の採用は、スケジュールの遅延やクオリティマネジメントの複雑化をもたらします。このプロジェクトでは、発注方式の変更の可能性を先読みした事前準備と施工管理へのコンストラクションマネジメントの適用により、これらのリスク管理を行いました。

日建設計VM部門「マネジメント・ガイド」編集チーム
(荒川真澄、佐藤京子、澄川真紀、中井達也、矢倉芳美)

某プロジェクトにおける発注戦略とその効果

*出典はプロジェクトマネジメントの現場 日建設計 2007年4月— FACT-NIKKEN SEKKEこちら
(III-C-003)

¶:イラスト 太田徹也

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