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看護師Nurse医師(病院)Doctor (hospital)患者宅近辺Patient homevicinity検査機器Testingequipment [ダイジェスト│Digest]NIKKEN FORUMFORUMThe Nikken Forum is an open forum hosted by Nikken Group, at which invited specialists discuss a wide range of topics. [講師]今井康之ソフトバンク株式会社 代表取締役副社長執行役員兼COO法人事業統括Speaker: Yasuyuki ImaiRepresentative Director & COO, Enterprise Business Unit Head, SoftBank Corp. [ファシリテーター]中谷憲一郎日建設計 ソリューショングループプリンシパルFacilitator: Kenichiro NakataniPrincipal, Facility Solution Group, Nikken SekkeiIoTやロボットを活用したスマートビルディングの設計開発などを目的とするソフトバンクと日建設計の業務提携から2年が経過しました。その共創の成果を踏まえ、エネルギーや空間の有効活用、これからの働き方を見据えた次世代のスマートシティのあり方について、ソフトバンク株式会社代表取締役副社長の今井康之氏を講師にお迎えし、2020年移転が予定されている竹芝本社での取り組みなども含めてお話しいただきました。It was two years ago that Softbank and Nikken Sekkei formed a partnership for the purpose of using the Internet of things (IoT) and robots to design and develop smart buildings. We invited Yasuyuki Imai of Softbank to discuss the effective use of energy and space, concepts for the next generation of smart cities taking into account new ways of working, and how the results of our co-creation relate to these issues. Also discussed were Softbank’s initiatives in Tokyo’s Takeshiba area, where they plan to relocate their headquarters in 2020.超高齢化社会による深刻な人手不足に直面する日本が、どのようなソリューションを打ち出していくのか、今、世界が注目しています。国を挙げて、業界・業種を横断したスマートシティの共創が求められています。─リアルタイムな都市データ活用:杭州中国の杭州では、情報を集中管理し横断的に都市の問題を解決していくということがすでに実現されています。たとえば、交通データを収集し信号機制御などの最適化を図ることで、渋滞を改善して救急車両の到着時間を50%短縮させました。また、社会インフラとビルのセンサーを連結しリアルタイムに情報共有することで、迅速で安全な消火救助活動に反映させています。 ここで情報のプラットフォームとして大きな役割を果たしているのが、テックカンパニーのアリババです。アリババは、さまざまなスマートシティの機能をメニュー化し、複数の都市に提供しています。─共創によるスマートシティソフトバンクでは多様な企業との共創や行政との連携によって、都市部・過疎地域それぞれのスマートシティ化に取り組んでいます。2018年にトヨタ自動車と設立したモネ・テクノロジーズという会社は、過疎地域での交通面のソリューションを提案しています。長野県の伊那市では、移動診察車の実証実験を行いました。現在、数多くの自治体との連携協定が進行中です。 都市部では、2020年秋に本社移転予定の竹芝にて、地区全体のまちづくりに取り組んでいきます。まちで生まれるデータを活用したIoTプラットフォームをさまざまなサービス事業者に提供することで、働く人・住む人・訪れる人に合わせた利便性の高いまちづくりを目指しています。たとえば電車の遅延時、代替の交通手段を自動的に知らせなおかつMaaS(Mobility as a Service)と連携する仕組みや、まちを訪れた人にパーソナライズされたデジタル広告の展開などが考えられます。─スマートシティの本質デジタルで利便性が良いだけでスマートシティとは言えません。中心にいるのは人であり、幸福度の高いまちづくりをすることがスマートシティの本質です。 ではその幸福度とはなんなのか。世界ランキングで上位の北欧では、充実した社会福祉がその理由に挙げられます。日本一の福井県はというと、3世代ほどの大家族で生活する家庭が多い。頼れる社会福祉、頼れる家族がそこにあること。まちのなかで、個人や企業が頼れる存在をどう創りあげていくかが重要です。そのために、ソフトバンクは、人と人、企業と企業をつなげる情報の伝達者でありたいと考えています。─ 第10回 2020年1月22日10th Meeting, January 22, 2020─共創で描くスマートシティEnvisioning Smart Cities through Co-creation242020 AUTUMN44FORUM

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