Public Space(抜粋版)
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19日本のパブリックスペースは、お寺の境内や火除け地といった場所がルーツになっていて、かつては老若男女問わず色々な人が集まれる場所でした。人が集まれる場所だったからこそ、現在は公園になっているところもあります。海外でも事情は似ていて、公園は本来色々な人が集まれて、交流できる場所だと考えられているようです。そして、人々が集まれるためには、例えば公園はできるだけ長く過ごせる場所になっていることが大切だとも。ところが、この「長く過ごせる場所になっている」ことを実際にやろうとすると困難が伴います。なぜなら、人にはそれぞれの過ごし方があり、やりたいこともひとつではないからです。さらに誰にでも受け入れられるような凡庸なものばかりを欲しがっているわけでもないからです。このため、「パブリックスペースでこんなことができたらいいな」ということに想像をめぐらせながら、「だったらこんな風にしてみたら」という当たり前のことをコツコツと積み重ねていくことが、できるだけ長く過ごせて、さまざまな人が集まれる場所にしていくためには欠かせません。例えば、こんなことができたらいいな……● 外で寝転ぶ● 朝も昼も夜も外で食べる● ゆっくりと季節を感じる● アウトドアで本を読む● 夜をアウトドアで過ごす

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