灌水利用浸 透浸 透浸 透浸 透)3A3(/1=S≒© 「グラングリーン大阪」における雨水流出抑制雨水流出対策対象面積10.38haのうち7割に相当する7.36haで雨水流出抑制対策が導入されている。雨水流出抑制手法としては、貯留槽への一時貯留がメインであり、北公園では一部浸透が行われている。雨水貯留容量は全体で約3,720m3となり、緑地内の保水性貯留砕石層は約1,810m3となっている。雨水流出抑制施設の規模検討に用いられる大阪市の計画降雨条件に基づき、グラングリーン大阪で全体の雨水流出抑制効果を試算した結果、流出抑制対策により、雨水流出のピーク値は約66%カットされるものとなった。こういった対策は近年大雨の発生頻度が増加するなかで、10年に一度発生するような大雨に対して浸水被害が生じないよう雨水流出抑制施設の導入を図り、安全・安心な生活環境を提供する。大規模な緑地整備は用地全てを建物・道路などに整備する場合に比較して敷地から流出する汚濁負荷量を削減することができ、大阪湾などの公共用水域の水質保全に貢献する。COD汚濁負荷削減量は年間110.5kgになり、天ぷら油(1斗缶)62.6缶分に相当する。大雨の年間発生回数は有意に増加している1時間降水量80mm以上、3時間降水量150mm以上、日降水量300mm以上など降雨強度の強い雨は、1980年頃と比較しておおむね2倍程度に頻度が増加していると報告されている。緑地は浸透能力において屋根や舗装より低い流出係数を示す土地利用計画における計画雨水量は土地利用形態ごとの面積に雨水流出係数と降雨量を乗じて算出する。流出係数は緑地0.25, 屋根0.95, 舗装地0.90と設定されており、屋根の場合は降雨の95%が流出するが、緑地の場合は25%しか流出しないと報告されている。緑の大地を通じた健全な水循環は、水質を浄化しながら都市を冷やすうめきた公園における水循環ダイアグラム雨水流出抑制に関する文献蒸散量(植物)約16,330㎥/yr雨水が地下浸透する緑の大地では、水質浄化をしながら地下に浸透し地下水を涵養するとともに、植物を通した蒸散効果により都市を冷やす効果も期待できると報告されている。蒸発量(水景)約1,480㎥/yr潅水利用6,420㎥/yr降水量 約60,460㎥/yr㎥/yr浸透量 約23,320㎥/yr浸透量ha雨水流出3.02抑制対策7.36haCOD汚濁負荷量㎥/yr蒸発散+CO2固定Precipitation蒸発散Cool Spot蒸発散+CO2固定Cool Spotトレンチ浸透量2,540約6,530m3/年直接放流(下水道へ)蒸発散+CO2固定雨水流出抑制文献1. 大雨の発生頻度について 照2024-03-01)文献2. 雨水流出係数について(雨水流出調整に関する実施基準について,大阪市) 2024-03-01)文献3. 雨水の利用の推進に関する法律 https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_ tk1_000068.html,(参照2024-03-01)https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html,(参https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000197829.html,(参照雨水貯留槽流出量 約26,59022雨水流出ピーク値天ぷら油(1斗缶)グラングリーン大阪では、年降雨量の約半分(約73,500㎥/yr)を流出抑制施設等により貯留コントロールしているとともに、一部雨水は植栽灌水用として有効活用されている。雨水の浸透は約34,500㎥/yrに達し、みどりの大地を通した浸透や蒸発散による健全な水循環により、土壌や空気の環境が改善されることが示唆される。雨水流出抑制施設の整備に加え、大阪駅に隣接する一等地において大規模な公園を整備するといった大胆な土地利用により雨水流出そのものを極力抑えた開発となっている。緑の大地に降った雨の大半は浸透し、年間平均降水量を139,000㎥としたとき、34,500㎥が浸透すると試算された。大地に浸透した雨水は樹木に吸収され葉等から蒸散されて再び大気に戻ることにより、水循環の健全化にも寄与している。みどりの大地や雨水流出抑制施設は、近年増加している大雨による浸水のリスクを軽減するだけではなく、浸透や蒸発散の効果により土壌や空気の環境を改善し、健全な水循環を再生することが期待される。34,500㎥/yr110.5kg削減66%cut62.6缶 相当まちの環境に寄与する公園A PARK THAT CONTRIBUTES TO THE ENVIRONMENT OF THE TOWN
元のページ ../index.html#23