PYNT BOOK Vol.1
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TRY & TRY14PYNTは独自の「共創ステップ」を持っています。それは、人をつなぎ、プロジェクトを生み出す仕組みで、ステップごとのアクションや、次のステップに至る条件などの目標まで落とし込まれています。同時に、伴走するPYNTチームの必要スキルも定義することで、プロジェクトを推進しイノベーションへつなげるための動きも明確にしています。STEP0はプロジェクトではありませんが、場所としてのPYNTのオープンでフラットな雰囲気を活かして、後のステップが円滑に進むためのコミュニティの入口となり、新しい価値を生み出すためのベースとなる状況をつくります。STEP1〜2は「出会い、知り合う」段階。まずは会話を通じ、その人の想いや課題感、強みなどを汲み取ること。そして、同じ興味関心や課題意識をもつ人同士を引き合わせたり、議論の場を設定したりすることでネクストアクションにつなげる共創の土壌を耕します。STEP3〜4では、課題を共有し、検討の方向性に共感した人同士で議論を深め、小さく始める段階です。課題の構造化から、ステップごとのゴール設定などを行いつつ、社会環境デザインの視点からステークホルダーを巻き込んだ議論の場をつくります。イベントや展示の企画、システミックデザインを用いた課題の可視化・構造化、フィールドワークを通じたデザインリサーチなどを通じて課題を整理し、そのために必要な技術・場所・資金などを合わせて考えることで、活動を後押ししていきます。STEP5以降は、社会へ実装していく段階です。例えば、地域の移動課題を解決する「Community Driveプロジェクト(P9参照)」では、富山県黒部市で実証実験を行っており、そこで得た知見や仕組みをもとに他地域へと展開していく、つまりSTEP6の「持続可能なロールモデルをつくる」という段階へ移行しようとしています。PYNTでは短期的な成果だけではなく、中長期的なインパクトを生み出すために実際の課題解決に取り組みます。数年にわたる期間を共にしながら、想いを持った人に最大限のサポートをしていきます。試行錯誤で積み上げるPYNT流「共創」のしくみPYNTのCo-creation step

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