Sustainability Report 2022 ja
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第19回環境・設備デザイン賞/優秀賞屋外機芋緑化システムエアコンの室外機は屋上に集約設置されることが多く、自身の排熱による空調効率の低下が課題でした。これを解決するために、葉で覆い、蒸散作⽤で温度を下げた空気を活⽤することを考えました。夏場の昼のピーク時で約10%の電⼒量が削減されるため、数年で初期コストの回収が見込めます。また緑化による表面温度低下で、ヒートアイランド対策への貢献が期待できます。芋の収穫も楽しむことができるこのシステムの幅広い普及を目指しています。JIA環境建築賞/優秀賞みやこ下地島空港ターミナル自然との繋がりを室内で直接感じられるオープンエアな空港です。環境面では、高温多湿に適した沖縄の伝統建築に着想を得た「日除け・風の通り道・植栽」を建物周囲に配置し、更に井水熱のカスケード利⽤や水の気化熱を使った空調など自然の⼒を最大限活⽤し、全国初の空港におけるNearlyZEBを達成しました。旅客約600名へのアンケート調査では約90%が室内環境に満足している結果でした。今後は満足度を維持しながら更なる省エネに向けた取り組みを進めていく予定です。BELCA賞/ロングライフ部門神戸商工貿易センタービル神戸開港100年の記念事業として、1969年に西日本初の超高層ビルとして竣工したプロジェクトです。2003年にはESCO※事業でいち早く省エネ化を図り、100年ビルを目指して外壁の塗装・内装のリニューアルやLED化・省エネ設備への更新等を計画的に進めています。※EnergyServiceCompanyの略、光熱水費等の経費削減を⾏い、削減実績から対価を得公共建築賞/国土交通大臣表彰 生活施設部門熊本県立熊本かがやきの森支援学校重度重複障がいの子どもたちを対象として開設した特別支援学校です。製材の流通が盛んな地域の特長を活かして、集成材を⽤いず全て在来木造にて計画することで、地元の材料と技術のみで組み上げる「純熊本県産」の建築を目指しました。ADL(日常生活動作)を高める学びが自宅と連続できる環境となる「第二のいえ」としての空間づくりを志向し、表情豊かな木架構が子どもたちを温かく包み込む見守りの学び舎を実現しています。空気調和・衛生工学会賞/技術振興賞長崎県庁のコミッショニング公共建築において国内で初めて計画初期段階から定量的な検証と改善を⾏う本格的なコミッショニング・プロセスを導入したプロジェクトです。建物に盛り込んださまざまな環境技術の効果を確実に発揮させるため、発注者・学識経験者を含むコミッショニング・チームを構成し、定量的な目標を明確化しています。計画段階のシミュレーション、竣工前後の実測・アンケート調査にもとづく検証と改善を重ねることで、運⽤開始後1年目から目標を達成しました。るビジネス形態5みやこ下地島空港でオープンエア・バイオフィリックデザインを取り入れたZEB空港を実現しました熊本かがやきの森支援学校では地元の材料・技術を活かした“地場産”の木造校舎を実現しました長崎県庁で国内公共建築初の本格的コミッショニングプロセスを導入しました神戸商工貿易センタービルではESCO事業による省エネ化で100年ビルを目指しています緑化と省エネルギーの両立に貢献する室外機芋緑化システムを構築しました

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