京王電鉄株式会社 てつみち

京王電鉄株式会社/てつみち 東京都調布市

Apr 02 / 2018

Client
京王電鉄株式会社

 

散歩、買い物の途中、学校や会社の帰りみち。ふと、よりみちしたくなった経験はありませんか?

目的がなくても通りたくなるみち、何度通っても発見のあるみち。そのように、何気なく人が選ぶみちには、人を魅了するたしかな理由があるはずなのです。

 

調布駅前広場の未来の姿を描く

京王調布駅は2012年に鉄道の地下化が行われ、地上に新たな空間ができました。将来は南北の駅前広場をひとつにした、大きな駅前広場とする計画が立てられています。

このプロジェクトでは、京王電鉄のみなさんを中心に、大きく変わりゆく調布駅周辺の未来の姿を考える“調布の未来を考える会”を立ち上げ、「もっとこんな未来があったら!」という想いのもと、活発な議論を行うことから始まりました。計画者として俯瞰的に物事を考えるのではなく、暮らしに関わるユーザーの目線でまちを観察し、観察した気づきをもとに、ワークショップで徹底的に議論を重ねたのです。

駅は、暮らす人、働く人、訪れる人など、さまざまな人の生活に深く結びついています。

未来の調布にはどんな暮らしや経験があるのでしょうか?

そのような考えのもと、「将来像を描く前に、場のありかたを試験的に取り組んでみよう」と作られたのが、線路跡地につくられた“てつみち”です。

 

場を作り込みすぎないことで、多様な過ごし方を生む

民地にありながら一般に開放され、公園でも広場でもなく、誰もが利用できる場。そのような場で多くの人が満足するためには、望ましいユーザーの経験を導き出すと同時に使い方の「余白」を設ける必要がありました。

家具のような遊具のようなファニチュアは、使い方を押し付けるのではなく、利用者が思い思いに使えるように意図した場の道具です。工作などでも使われる親しみやすい材料を用い、階段にもベンチにも見えるかたちとすることで、こどもも大人も気兼ねなく自由に使えることを目指しました。

多種多様な人たちが集い、時間によって訪れる人が変わる。いまや、作り手であるわたしたちが想像もしなかったアクティビティにあふれ、学ぶことの多い場となっています。


Photos by Satoshi Nagare