日建設計、ロシア・ズベルバンクシティー・コンプレックスのコンペで優勝

このたび日建設計は、ズベルバンク（ロシア連邦貯蓄銀行）シティー・ビジネス・コンプレックスの国際デザインコンペで最優秀に選ばれました。この提案のベースとなっているのは、2つの都市が相互に補完しながら進化するというコンセプトです。2つの都市とはモスクワとズベルバンクシティーを指し、モスクワが活気溢れるビジネスシティーであるのに対して、ズベルバンクはイノベーティブな金融の中心と位置づけられています。

ズベルバンクシティは、幅が最大で30メートルの細長い敷地に建設されます。日建設計の提案は、シンプルな空間に、公共スペースとワークスペースを盛り込んだ、内容豊富なもので、そのなかには、オフィスからダイレクトにアクセスできる美術館やビジターセンター、医療センター、スポーツセンターも含まれています。エレガントなV字型の形状を持つ、未来のビルディングが周辺の景観と美しく溶け合う一方で、厳密なプログラム要件にも適合しています。プランを効率的かつ効果的なものにするために、、従業員のための空間と一般の人のための空間は明確に分けられています。巨大な吹き抜け部分は緑と光に満たされ、このエリアは上部と下部の2層構造になっています。1階の広場は階層状のグリーンテラスを通じて上部に広がっており、年間を通じて利用可能な、快適な室内公園となります。

このコンプレックスには多機能型のマルチメディアエリアも設置される予定です。このマルチメディアエリアは文化センターの中空に吊り下げられ、国際的なフォーラムやカンファレンスを開催できるように、多様な広さに変更することができます。この宙に浮かぶパビリオンには光ファイバーが取り付けられ、これによって周囲の環境すべてが照らし出されます。また、プロジェクトの最大の特徴かつ魅力の1つは、モスクワの街を一望できる、雄大な眺望で、そこで働く人々と訪れた人々の両方を楽しませることでしょう。

このコンペティションは2019年4月にスタートし、大手の設計会社や専門家が参加しました。日建設計の指名は、2019年8月20日、ズベルバンクにて決定いたしました。