三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺
京都, 日本
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お寺のホテル
国内でも京都は特に寺院が多い町で、そこに住む人々の心の拠り所となる存在である。一方で、建物の老朽化や後継者の不在、檀家離れなどの課題を抱え、小規模な寺院は存続の危機に直面している。本プロジェクトは、築190年の「鐙籠堂浄教寺」の建て替えにあたり、寺院とホテルを一体開発することで、歴史ある寺院を次世代へ継承させる新たなモデルケースである。鐙籠堂浄教寺という名称の通り、本堂は48基の鐙籠により光と影が織りなす荘厳な空間だ。ホテルのインテリアデザインも、その静寂な気に包まれるような空間を目指した。ロビー、客室、大浴場、レストランは、その内装も家具やアートも全て白黒のワントーンで明るみと暗やみの美意識を表現。解体前に使われていた工芸的な建築部品(象鼻、釘隠し、獅子瓦など)を館内各所に配し、長い年月が醸し出す陰影で場に奥行を与えた。また、金屏風、掛軸、古地図、長持などにひと手間を加えアートとして再生し空間を彩った。
建築主 | 三井不動産株式会社、鐙籠堂浄教寺 |
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所在地 | 京都、日本 |
延べ面積 | 約6,150 m² |
竣工年 | 2020 年 |
備考 | 建築設計:株式会社熊谷組 |