INTERVIEW

#07

船舶機関士から建築の世界へ
大胆に舵を切った
愛嬌あふれる電気設備エンジニア

浮田 治基

HARUKI UKITA

エンジニアリング部門 設備設計グループ
2021年 新卒入社
海事科学研究科 海事科学専攻 修了

私が日建設計を選んだ理由

建築に興味があり大学の前期受験で建築学科を志望しましたが不合格となり、後期試験にて合格した海事科学部に入学。船舶内の設備機器に関する知見を培いました。そして6年後、就職活動をするにあたって、改めて建築業界に興味があることと設計業務への憧れ、そして日本を代表するような建物の設計に携わりたいと思い志望しました。

建物を人にたとえれば設備は臓器や循環系
電気設備設計は建物に血液を送り込む仕事

建物を人間に例えると、意匠は容姿、構造は骨格、設備は臓器や循環系と表現されます。私の担当は電気設備設計であり、言わば建物に血液を送り込む仕事といえます。一言で電気設備といっても幅広く、受変電設備から照明、弱電系の火災報知機や監視カメラ、太陽光パネルなど、建物が安定して稼働するための電気設備すべてと言っても過言ではありません。また、新しい建物を建てるに当たっては、基本計画・基本設計・実施設計・現場監理のフェーズすべてに関わりますので、業務内容も多岐にわたります。それぞれの段階で、電気設備設計者として意匠設計者や施工者、クライアント等とプランを調整していきます。たとえばクライアントとは、災害等で商用電源が停電したときに、どの負荷にどれくらいの期間、発電機で電気をバックアップするか、というような打合せを行い、要望に沿った設備システムを設計していきます。

大規模プロジェクトへの参加
若くしてスケールの大きい仕事にアサイン

某不動産会社が施主の現場での仕事が印象的でした。10年以上前から進められた大規模な再開発プロジェクトであり、私は2023年秋に実施設計から参加しました。現場での打合せでは、テーブルに広げたA0より大きいサイズの設計図を囲んで、設計者や監理者、施工者、施主、協力会社など様々な関係者がプランなどを調整していきます。周りは経験豊富な年長者の中、私は日建設計の電気設備設計代表として参加しますが、若さや年数に関係なく意見を求められるので、プロジェクトの中での自分の重要性を日々実感しています。また、良い建築を建てるという共通目標のもと、多くの関係者と協力して仕事をすることにやりがいを感じます。

脱炭素社会への取り組み
次代を見据え「水素」へアプローチしたい

現在、脱炭素社会の実現に向けた取り組みは世界的な潮流であり、建築業界にとっても最重要課題といえます。そしてその実現の核となるのが設備設計者だと考えています。近年施行された省エネ法により、新築建物のエネルギー消費効率を基準値以下とすることが義務付けられ、この基準値が今後ますます厳しくなっていきます。そのため、設備設計者は、消費電力の少ないLED照明の導入や、センサーによる照明や空調の自動制御など、省エネ効果の高い設備機器の設計が求められます。各メーカーも省エネ機器の開発を進めており、技術の発展にアンテナを張りながら、よりよい省エネ機器や技術の導入を日々検討しています。また、将来は学生時代から興味のあった「水素」に取り組みたいと思っています。今後、化石燃料に代わるクリーンなエネルギーとして水素を活用する動きが社会全体でありますが、そのような大きな時代の変革に携わりたいと考えており、社会的な影響力が大きいプロジェクトを数多く手がける日建設計の一員だからこそ、今までにない技術を導入するチャンスがあると考えています。

学生時代の私

高校までは野球部、大学からは体操部に所属していました。また、大学時代は船の機関士を養成する学科に所属しており、丸々2か月間、全長100m以上ある船に乗って日本を1周しながらエンジンや発電機等の船舶機器を実際に触れながら勉強していました。機関士は海上が仕事場。陸上職で働き、かつての夢を叶えるため、進路を建築に舵をきりました。

OFFの日の私

社会人になって自由に使えるお金が増えたこともあって、電子ピアノを買って動画を観ながら練習をしています。最近、ショパンの一曲をマスターしました。ゴルフレッスンやテニススクールにも通い、会社の人ともよくゴルフのラウンドを回っています。また、休日の朝からカフェで資格の勉強をすることもあり、充実したオフを過ごしています。

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