培われてきた思想と技術力が、多様な価値、リジェネラティブなデザインを生みだします。
変わらぬ思想を背景に、多様化する価値をチャンスに
日建設計は、1900年の創業当初から設備および構造をはじめとするエンジニアをインハウスに持ち、意匠デザイナー、都市プランナーとのコラボレーションを深化させてきました。建築・都市とともにあるエンジニアリングを大切にする思想のもと、設備設計グループは、オフィスやホテル、学校、空港、研究施設など多岐にわたる建築空間はもとより、大規模開発やパブリックスペースといった都市空間へと環境デザインの活動フィールドを拡げ、国内外から高い評価を得てきました。
一方、21世紀を生きる私たちは、脱炭素化へ向けた世界的な潮流と、新型コロナウィルスの影響による働き方の変化、紛争の続く国際情勢の影響によるエネルギーの不安定化など社会が大きく変化する中、よりボーダレス、グローバルな領域で物事を考える必要性が高まっています。
設備設計グループは、多様なプロフェッショナルと協働することで、事業領域の拡大や多様な社会価値を提供することを目指しています。例えば、アトリエ建築家や海外エンジニアとコラボレーションすることでお互いに刺激を受けながら、エビデンスをもとにより高い価値を提供しています。また、脱炭素型のまちづくりを主導したり、外部企業と近未来技術を共創するなど、多様な価値の創造を試みています。
リジェネラティブデザインを目指して
リジェネラティブデザインとは、環境再生や循環というサステナブルに近い概念ですが、サーキュラーエコノミーや自然回帰(バイオフィリック)といった、より人間性の回復を志向した概念であり、今後の建築や都市の発展に重要なテーマになると考えています。
具体的には、建築を通じて人間性を回復させる快適で安全な建築環境、自然災害に対峙する建築と都市のレジリエンスの構築、ZEBやZWB(Zero Water Building)の実現や建設時CO2も配慮した循環型社会を目指した計画に通じています。私たちが掲げてきた変わらぬ思想と技術力をもとに、リジェネラティブデザインを目指してぜひ一緒に取り組みましょう。
※建築画報 第395号(2023年11月30日発行)に、日建設計 設備設計グループ特集として各種取り組みを紹介しています。是非ご覧になってください。