INTERVIEW

#19

「建築×法律」の知識を駆使する
理論派バスアングラー

川尻 貴文

TAKAFUMI KAWAJIRI

品質管理部門 技術法務管理グループ
2020年 キャリア採用入社
理工学研究科 建築学専攻 修了

私が日建設計を選んだ理由

前職では、指定確認検査機関で建築確認・省エネ適判の審査や決裁、検査業務に携わっていました。9年間の経験を積み次のキャリアを考えていたところ、日建設計に法規申請を担う部署があることを知り、建築と法律の領域でさらなるステップアップが図れると思い転職を決めました。

法律の規定、安全性、品質を
十分にクリアしているかを見極める

建築物の工事を始めるためには、指定確認検査機関等の確認済証の交付を受ける必要があります。私は法規管理部の法規申請アドバイザーとして、指定確認検査機関等に申請する前段階の図面をチェックし、法不適合などによる手戻り防止の役割を担っています。チェックをするに当たって留意しなければならないのが「建築基準法が定める要件を単にクリアすればいいわけではない」という点です。たとえ法律に適合していても、日建設計が提供するに相応しい品質や安全性が確保されているかどうかは別問題だからです。建築物の立地や用途、ユーザーが利用するシチュエーションにまでイメージを広げた上で、法律の基準、品質、安全性を十分に満たしているかを判断。必要に応じて建築基準法以外の法令も参照し、チェックを行います。

見方によって解釈が変わる法律に
どう向き合い対処するか

建築基準法の取扱いは地域などで差異があります。同じ法文でも、指定確認検査機関や行政などの組織によって取扱いが異なることは珍しくありません。日々の図面チェックで判断に迷うことがあれば、各法律の趣旨や取扱いを解説した書籍等も参考にしながら、文理解釈や論理解釈により整理。不適合のラインを見定め、チーム内で共有しながら業務を進めていきます。法律という絶対的なルールを扱う一方で、ある種のフレキシブルさを持って臨まなければならない仕事です。

法規管理を担う一員として
果たすべき社会貢献とは

法規申請の担当者が日々の業務を通じて向き合っている一番のテーマは「建物の安全・安心」に尽きると思います。建築基準法では居室の各部分から建物の出口までの避難距離について規定されているのですが、明記されているのは距離を規定された数値以下とすることだけです。ですが、距離はクリアしていてもルート上に避難の支障となるような用途などが計画されていれば、真の安全・安心な建物とは言えません。私たち法規申請の担当者は、こうした法律の趣旨にまで考えを巡らせ、設計者にフィードバックする必要があります。さらに言えば、そもそも建築基準法の各項目のすべてが本当に今の時代に適しているのか、日頃から問題意識を持つことも重要かもしれません。目の前の仕事だけにとらわれるのではなく、世の中に貢献できる安心・安全な建築を実現するために自分は何ができるのか、常に模索し続けていたいと考えています。

入社して感じたこと

私が入社した直後、世の中がコロナ禍に見舞われたのですが、その際のリモートワークや在宅勤務への移行が驚くほどスムーズで驚きました。これだけ大きな組織設計事務所であるにも関わらず、時代の変化に応じた動きが非常に迅速で柔軟なことに感心したことを覚えています。

OFFの日の私

最近は子どもとサッカーや自転車の練習をしたり、ガーデニングをして過ごすことが多いです。私はバス釣りに魅了された釣り人なのですが、コロナ禍で控えているところです。また思う存分、釣りや旅行が楽しめるようになればと願うばかりです。

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